日日是好日~快適生活

役に立つ生活豆知識、ライフハックなどを紹介するブログ

サイト内にPRが含まれています

日本の産業革命の特徴や、産業革命遺産について

2020年6月23日のニュースで「明治日本の
産業革命遺産を巡って、韓国の外相がユネスコ
事務局長に対し、登録取り消しを求める書簡を送った」
と報じられていました。

今回は、そのニュースの「明治日本の産業革命遺産
について、産業革命とはどんなものなのか?

世界遺産になった「明治日本の産業革命遺産
などについて紹介したいと思います。

産業革命とは?

f:id:tommy22:20200629064548j:plain

産業革命は、18世紀半〜19世紀ごろにかけて起きた
一連の産業の変革と、それに伴った社会構造の変革です。

具体的な変革に挙げられるのは、
蒸気機関の開発により新たな動力源の確保、
鉄道の前身である蒸気機関車ができ、
交通機関が確立し、交通の革命が起きました。

ほかにも、綿織物の生産過程で利用される技術の革命や
製鉄業の急成長が挙げられます。

1760年代からイギリスを皮切りにベルギー、フランス、
アメリカ、ドイツ、ロシア、日本と順に各国でも
産業革命が起きました。

その後も世界では、エジソンで有名な電灯や蓄音機の
発明、ディーゼル機関や無線通信機、
ダイナマイトなどの発明がされました。

日本の産業革命

f:id:tommy22:20200629064617j:plain

日本での産業革命が起きたのは、
イギリスが産業革命を起こしてから
約1世紀過ぎてからのことでした。

日本はそれまで幕藩体制をとっており、
将軍と大名の主従関係を基点に
まだ武士や侍がいる時代でした。

これだけでも日本が世界と比べて
どれだけ遅れていたかがわかります。

イギリスでは鉄道が走っているのに、
日本はまだ馬にまたがって移動しているという時代です。

また、鎖国によって
外国との交流が絶たれていたのが一番の原因です。

そして、明治になり、
政府の木戸孝允大久保利通らにより、
幕藩体制を廃止し県を置く廃藩置県という
行政改革を断行しました。

また、200年以上続いた鎖国が終わり、
日米和親条約を締結したことにより、
日本は開国することになり、
外国との貿易が盛んになりました。

石炭産業をはじめに、紡績業や製糸業などの
繊維産業では産業革命は始まっていましたが、
日清戦争後はさらに著しい成長をみせ、
軽工業が中心に発展を見せました。

その間に、自動織機を発明され、
繊維業界の作業効率が上がりました。

そして、日露戦争の頃には重工業に分類される
機械、金属、化学工業が発展し、
それに伴って製鉄や造船などが成長しました。

その頃に有名な北九州市にある官営八幡製鉄所
操業を開始しました。

そして、日本は西洋からの技術と日本の伝統文化を
掛け合わせて、幕末から明治時代末まで独自に
発展させていきました。

世界遺産明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、
造船、石炭産業」

f:id:tommy22:20200629064640j:plain

明治時代に日本を支えた炭鉱、鉄鋼業、造船業
生産施設の建造物や跡地などが2015年にユネスコ
世界文化遺産に登録されました。

8つのエリアに分けられ計23の資源により
構成されています。

エリアは、山口県・福岡県・佐賀県長崎県
熊本県・鹿児島県・岩手県静岡県の8つに
分けられます。

時期と構成資産

《初期・成長期》
幕末からの日本を支えた産業

[製鉄・鉄鋼]
山口県:萩反射炉、大板山たたら製鉄遺跡
• 鹿児島県:集成館反射炉
静岡県韮山反射炉
岩手県:橋野鉄鉱山

[造船]
山口県:恵美須ヶ鼻造船所跡
佐賀県三重津海軍所
• 鹿児島県:集成館機械工場
長崎県:小菅修船場、三菱長崎造船所

[炭鉱]
長崎県高島炭鉱端島炭鉱(軍艦島)、
旧グラバー住宅(近代技術を取り入れ、
日本を近代化に尽くしてくれた実業家
トーマス・グラバーの邸宅)
熊本県:三角西旧港

[その他]
山口県:萩城下町(幕末から明治維新にかけて
日本の近代国家形成を主導した西南雄藩の
一つで、「萩城跡」「萩城城下町」「堀内地区」
の3つの資産からなる)、松下村塾長州藩
明倫館の師範を務めた藩士吉田松陰
講義した私塾)
• 鹿児島県:寺山炭窯跡(集成館事業に必要な
大量の燃料を補うため、1858年に建設された
木炭製造用の石積み窯跡)、
関吉の疎水溝(1852年に建設された集成館
事業の水車動力用水路跡)

《産業形成期》
発展後の日本を支えた産業

[製鉄・鉄鋼]
• 福岡県:官営八幡製鉄所

[造船]
長崎県:長崎造船所(旧木型場、占勝閣)

[炭鉱]
• 福岡県・熊本県:三池炭鉱・三池港

[その他]
• 福岡県:遠賀川水源地ポンプ室(鉄鋼生産に
必要な工業用水を遠賀川上流から取水し
八幡製鉄所に送水する施設で、1910年に
建設された)

これら23の生産施設や資源が、世界でも数少ない産業遺産で
あり、また、関吉の疎水溝の一部や三菱長崎造船場、三池炭鉱の
専用の一部の支線、三池港、遠賀川水源地ポンプ室は現在でも
稼働しており、日本で初の稼働遺産にも指定されています。

まとめ

  • 18世紀半~19世紀ごろにかけて起きた世界的な産業の変革と社会構造の変革の一連を「産業革命」という。
  • 日本での産業革命は明治時代。
  • 炭鉱業、紡績業、製糸業などの産業革命が始まる。
  • 日清戦争後には、軽工業が著しく発展。
  • 日露戦争後には、製鉄や造船などの重工業が発展した。
  • 明治時代に日本を支え、発展させてきた炭鉱、鉄鋼業、造船業の生産施設など計23の資源が2015年世界文化遺産に指定された。

明治時代の先人方のおかげで今日の日本があり、
世界でも通用する技術の開発に繋がっていると思います。

また、現在は第四次産業革命とも呼ばれており、
人工知能(AI)やloT、3Dプリンターなど
多岐にわたる分野での新たな革新が起きようとしています。

日本の技術者たちも世界に負けないように
頑張ってほしいです。