今回は、あまり聞き馴染みのない
「根曲がり竹(ネマガリダケ)」
について紹介したいと思います。
みなさんは「ネマガリダケ」って知ってますか?
名前だけ見ると「ダケ」って入ってるから
キノコか何かの種類かなと思いきや、
実はこれ筍なのです。
一般的な筍といえば、太いものをイメージしますが、
「ネマガリダケ」はササの仲間であるチシマザサの新芽で
とても細い筍なのです。
また別名「姫竹」とも呼ばれ、
可愛らしい名前が付けられています。
ネマガリダケが獲れる産地と時期
「ネマガリダケ」はササの中で北部で生息し、
朝鮮半島や千島列島の南部、
日本では愛媛県、鳥取県よりも北の日本海側や
東北、北海道で獲れます。
また「ネマガリダケ」という名称は
長野県北信地方での呼び名で、
先述の「姫竹」は新潟県での呼び名です。
「ネマガリダケ」の収穫量ランキングでは、
山形県が全国収穫量の約30%を占めています。
収穫時期は、地域によって様々ですが、
だいたい5月初旬から獲れ始め、
6月頃になると市場に多く出回ります。
収穫するのには、かなり命がけで
「ネマガリダケ」の生えるチシマザサの竹藪は
入ったら出られないくらい群生しています。
また、クマも大好物なので、クマと遭遇する可能性もあり、
野生の猪も生息しているので襲われる可能性もあります。
遭難の危険性もあり、常に命の危険と隣合わせです。
根曲がり竹(ネマガリダケ)の美味しい食べ方
「ネマガリダケ」は一般的な筍と違い、アクが少ないので
アク抜きが必要なく、皮を剥いたらそのまま味噌汁に入れたり、
天ぷらなどにして食べることができます。
一番「ネマガリダケ」の素材の味を楽しみたい方は、
ホイル焼きです。
「ネマガリダケ」の皮を剥き、
少し塩をしてからアルミホイルに
包んでトーストで5分するだけです。
甘味が多く、柔らかくてトウモロコシのような感じで
食べやすいです。
他には、東北地方などの郷土料理である
「たけのこ汁」にするのもおすすめです。
皮を剥いて、適当な大きさにカットし、
あらかじめ用意しておいた味噌汁にそのまま入れ、
火が入れば完成です。
アク抜きがいらないので簡単に郷土料理の味が楽しめます。
信州地方ではここにサバ缶のほぐし身を煮汁ごと加えます。
先述紹介した天ぷらです。
皮を剥いたら、半割りにして天ぷら粉を付けて揚げて完成です。
半割りは必ずしないと油が跳ねて危険ですので必ずしてくださいね。
ご飯のお供になる卵とじも美味しくいただけます。
「ネマガリダケ」を適当な大きさにカットし、
醤油、ミリン、砂糖で味を付けた煮汁に
「ネマガリダケ」を加え、火が通ったら溶き卵を
回し入れて、卵が固まれば完成です。
これをご飯の上に乗せて食べるとご飯が止まりません。
根曲がり竹(ネマガリダケ)の保存方法
「ネマガリダケ」の保存には、
冷蔵保存と冷凍保存と瓶詰め保存があります。
冷蔵保存は、新聞紙を湿らして皮付きのまま「ネマガリダケ」を包み、
ポリ袋に入れて冷蔵保存できますが、
3〜4日ほどで食べ切ってしまいましょう。
冷凍保存は、醤油やミリンなどで薄味で煮立たせ、
煮汁ごと冷凍しましょう。
期間は1ヶ月くらいいけます。
瓶詰め保存は、瓶に下茹でした「ネマガリダケ」を入れ、
真空状態にして常温で半年保存できます。
まとめ
・「ネマガリダケ」はササの仲間であるチシマザサの新芽で細い筍。
・「ネマガリダケ」は長野県北信地方での呼び名で、
新潟県では「姫竹」と可愛らしい名前で呼ばれている。
・産地は朝鮮半島や千島列島の南部、日本では愛媛県、
鳥取県よりも北の日本海側や東北、北海道。
・日本での収穫量ランキングでは山形県が約30%を占めている。
・収穫時期は、5月初旬から6月。
・食べ方はどんな料理にも使う事ができ、
アク抜きがいらないので簡単に調理することができる。
ということで今回は
アク抜きがいらない筍「ネマガリダケ」について紹介しました。
南部のお住まいの方は、ネットでの産直販売もしていますので、
ぜひ、ご賞味して頂きたい食材です。