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ips細胞の実用化で治療が期待される病例とは?再生医療の未来

今、医療の世界で期待されている研究が
ips細胞の研究なのですが、
みなさん名前は聞いた事があるけれど、
よく分からないという人も多いのではないでしょうか?

自分は病気をしてないので大丈夫って
思うかもしれませんが、
いつ病気になるかなんて、誰もわかりません。

そんな時に強い味方と考えられているips細胞について、
知っておくことも将来の安心に必要なことなので、
簡単にお伝えいたしますね。

ips細胞の研究がどんどん進んでいます。

2012年に京都大学山中伸弥 教授
ノーベル生理学・医学賞
イギリスの生物学者ジョン・ガードン教授と
共同受賞したことは、多くの日本のテレビや新聞でも
取り上げられました。

みなさんも記憶にあると思いますがいかがでしょう?

このノーベル賞を受賞した研究が ips細胞なのです。

現在、この理論を使って、
世界中の様々な製薬会社や研究所が、
実用化に向けて実験を進めているのです。

そして、ここ最近でも成果がいろいろ出て来だしました。

例えば、最近(2020年7月)では筋力が弱くなる
難病「筋ジストロフィー」を再現したマウスの足に、
ips細胞で筋繊維を再現し移植したところ、
治ったという実験成果が発表された。

また、人間の身体を使った臨床実験の許可もおりて、
網膜移植の実験も2020年内に行われる見込みです。

動物実験から人間の臨床実験に移り、
成果が出だしているので、
実用化まで、あと一歩というところまで来ています。

そのips細胞とは何か?について、
簡単に説明しておきましょう。

ips細胞は万能細胞

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人間の細胞は卵子精子が受精すると最初の細胞になります。

この細胞がどんどん分裂してやがて、
内臓や手足、神経や骨、耳や目鼻、髪の毛を作る様になります。

しかし成長すると髪の毛からは爪を作ることはできませんし、
皮膚の細胞で神経は作れません。

ですから病気で肝臓を患った人は誰かの肝臓を移植したり、
手を失った人は義手をはめたりいたします。

けれど、自分の細胞から
自分の内臓や手足や神経を作る事ができたら、
病気や事故で失ったものを再生させる事ができます。

それがips細胞なのです。

つまり、一つの細胞が変化して
身体の様々な部分の細胞に分かれます。

その分かれた細胞を
元の分かれる前の状態に戻したものを
ips細胞と言います。

そのips細胞に様々な情報を入れると、
筋肉や骨や神経など様々な細胞組織へ変化します。

そして変化した細胞を増やして移植するのです。

これを現在は再生医療と言っております。

病気や怪我などで失った身体の一部を再生させたり、
機能を回復させます。

例えば、薬で直しにくい糖尿病なら
血糖値を調整する細胞を作り出し、

事故で脊髄を損傷して神経が切れてしまった場合は
新たな神経細胞を移植するなどです。

他には病気の原因を突き止めるために、
患者さんの細胞からips細胞を作って、
病気になった神経や内臓、筋肉、皮膚などを再現して
観察、研究を行います。

どの様な仕組みで病気になったかを解明する研究や、
薬や治療の実験として人工的に作り出した細胞で
テストする事が可能になりました。

近い将来、ips実用化で治療できる病例は?

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ips実用化にはもう少し時間がかかりそうですが、
現在の研究で実用化に近いと言われてる病例を
いくつかご紹介いたしましょう。

まず、高齢者などがものが見えにくくなる
加齢黄斑変性」病気です。

眼の網膜の一部をiPS細胞でつくり、
移植する治療法です。

2014年に移植治療が実施されております。

次にこれまで根本的な治療法がないとされていた
手足が震えるパーキンソン病でしたが、
ips細胞を使った治療法を実際に治療をする
臨床試験の準備が整いました。

また、事故などで脊髄損傷をすると
手足が動かなくなりますが、
PS細胞で神経細胞を作り出して移植する方法が
動物研究で多数成功しておりますので、
近い将来、人間の臨床試験も行われるでしょう。

そして、現代人の死因で多い心筋梗塞
iPS細胞から心筋細胞をつくって移植する研究が
進んでおり、臨床試験の準備に入っております。

まだまだ、課題もあります。

こんなにすごいips細胞ですが、まだまだ課題もあります。

遺伝子レベルでの細かな研究ですので、
ちょっとした誤差も大きな影響を与える事もあります。

たとえば、ips細胞に対しての拒絶反応
ips細胞が腫瘍化する事もあり得るのです。

そこで、世界中の研究者がデーターと研究結果を
共有して研究を進めております。

山中教授という日本人が発明したips細胞は
世界の多くの難病に苦しむ人を救うでしょう。

そのために世界中が情報を独占する事なく、
協力し合う事が発明者の意思でもあるのです。

そして、近い将来ips細胞は実用化するでしょう。

まとめ

もし、みなさんの周りの人が、
または自分自身が怪我や病気になってしまったとしても、
けして諦めないでくださいね。

多くの研究者が新しい発見や研究によって、
病気や怪我を治す治療法がどんどん生まれております。

その様な情報にも常に敏感である事で、
未来に希望を持って行きたいですよね。